J-OSLER修了認定で見落としがちな「講習会」の罠|単位が認められないケースと対策

先生、J-OSLERの進捗はいかがでしょうか?

「やっと症例登録が160件を超えた…」「次こそ病歴要約の承認をもらいたい…」

内科専門研修に励む先生方にとって、J-OSLER、特に29篇に及ぶ病歴要約の作成は、本当に骨の折れる作業ですよね。指導医からの終わりの見えない修正依頼と向き合い、引用文献を探しているうちに気づけば深夜、という先生も少なくないはずです。

しかし、先生。その膨大な病歴要約の山の向こうに、もう一つの重要な修了要件が待っていることをご存知でしょうか?

それが、意外と見落としがちな「講習会の受講」です。

「講習会なんて、直前に受ければいいや」 「とりあえず何かに出ておけば大丈夫だろう」

そう考えているとしたら、少し危険かもしれません。実はこの講習会には、「年間2回以上」といった回数の縛りや、受講証明書の管理など、細かなルールが存在します

せっかく膨大な時間をかけて病歴要約を完成させたのに、いざ修了認定という段になって「講習会の単位が足りない…」なんてことになったら、目も当てられません。

この記事では、そんな悲劇を未然に防ぐために、J-OSLERの修了要件である講習会の種類から、単位が認められない意外な落とし穴、そして具体的な対策まで、どこよりも分かりやすく解説します。

この記事を読めば、講習会に関する不安は解消され、より安心してJ-OSLERのゴールを目指せるはずです。さあ、一緒に確認していきましょう。

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目次

J-OSLER修了に必要な2種類の講習会とは?

J-OSLERの修了要件と聞くと、つい病歴要約や症例登録の膨大な数に目が行きがちですが、それらと並行して計画的に進めるべきなのが「講習会の受講」です。

「たくさんあって複雑そう…」と感じるかもしれませんが、安心してください。J-OSLERの修了要件として必須とされている講習会は、大きく分けてたったの2種類です。まずはこの2つをしっかり押さえることから始めましょう。

必須講習①:JMECC(日本内科学会認定内科救急・ICLS講習会)

まず一つ目は、JMECC(ジェイメック)です。これは、心肺停止時のみならず、内科救急の初期対応をシミュレーション形式で学ぶ、日本内科学会が主催する講習会です 。

J-OSLERの修了要件として、このJMECCの受講が必須と定められています 。受講後は「修了証」が発行され、これをJ-OSLERのシステムに登録する必要があります 。

人気の講習会で予約が埋まりやすいため、特に専攻医3年目になると多忙でスケジュール調整が難しくなります。研修医のうちや、専攻医1〜2年目の比較的余裕のある時期に、計画的に受講を済ませておくことを強くお勧めします。

必須講習②:医療倫理・医療安全・感染制御に関する講習会

二つ目は、「医療倫理・医療安全・感染制御」に関する講習会です。こちらが、実は見落としや勘違いが多く、修了認定の際に「単位不足」となりやすいポイントなので特に注意が必要です。

押さえるべきルールは以下の通りです。

  • 対象分野:「医療倫理」「医療安全」「感染制御」の3分野に関する講習会が対象です 。
  • 受講回数: 年間2回以上の受講が必須です 。
  • 組み合わせ: 任意の異なる組み合わせで受講する必要があります 。例えば、同じ年に「医療安全」の講習会を2回受けても、「1回」としかカウントされない可能性があります。
  • 登録方法: 受講したことを証明するために、「受講証明書または自筆のメモ書きがある配布資料など」をJ-OSLERにアップロードする必要があります 。

これらの講習会は、所属する病院内で定期的に開催されることが多いほか、日本内科学会や各サブスペシャルティ学会が主催する学術集会などでも受講の機会があります

まずはこの2種類の講習会が修了に必須であることをしっかり認識することが重要です。特に後者の「医療倫理・医療安全・感染制御」の講習会は、回数と組み合わせのルールが複雑です。

次の章では、このルールを誤解したことで起こりがちな「単位が認められない」具体的なケースと、その対策について詳しく解説していきます。

【あなたは大丈夫?】意外と知らない講習会単位の落とし穴

J-OSLERで必須の講習会が「JMECC」と「医療倫理・医療安全・感染制御」の2種類であることはご理解いただけたかと思います。ルール自体はシンプルに見えますが、ここに思わぬ「落とし穴」が潜んでいます。

「ちゃんと受講したはずなのに、修了認定の段階で単位として認められなかった…」

そんな悲劇を避けるため、先輩たちが実際に陥りがちだった具体的な失敗例を3つの「罠」としてご紹介します。ご自身の状況と照らし合わせながら、確認してみてください。

落とし穴①:「年間2回以上」の壁

最も多い勘違いが、受講回数の解釈です。「医療倫理・医療安全・感染制御」の講習会は、**「年間2回以上」**の受講が必要です

よくある間違い 「3年間の研修期間で、合計6回以上受けていればいいんでしょ?」

これは間違いです。J-OSLERの要件は、研修年度ごとに2回以上の受講を求めています。

NG例

  • 専攻医1年目:1回
  • 専攻医2年目:3回
  • 専攻医3年目:2回

この場合、3年間の合計では6回受講していますが、専攻医1年目が1回しか受講していないため、修了要件を満たしていないと判断される可能性があります。

多忙な時期は講習会の受講が後回しになりがちですが、「今年度はまだ1回も受けていなかった…」とならないよう、計画的な受講が不可欠です。

落とし穴②:「異なる組み合わせ」の罠

次に見落としがちなのが、受講する講習会の「分野」です。修了要件には「任意の異なる組み合わせで」という重要な一文があります 。

よくある間違い 「年間2回、ちゃんと受けましたよ。院内で開催された医療安全講習会に2回とも出席しました」

これも残念ながらNGとなる可能性が高いです。同じ年度内に同じ分野の講習会を複数回受けても、J-OSLER上では「1回」としかカウントされない恐れがあります。

正しい受講例

  • 「医療倫理」の講習会を1回 + 「感染制御」の講習会を1回
  • 「医療安全」の講習会を1回 + 「医療倫理」の講習会を1回

このように、「医療倫理」「医療安全」「感染制御」の3つの分野から、

必ず異なる分野を組み合わせて年間2回以上受講するようにしてください

落とし穴③:「受講証明書」の罠

最後に、意外と事務的な手続きで足をすくわれるのが「受講証明書」です。講習会は、ただ受けるだけでは単位として認められません。

よくある間違い

  • 「講習会に出席したけど、証明書をもらい忘れた/紛失してしまった」
  • 「オンラインで受講した後、証明書の画面をスクリーンショットし忘れて閉じてしまった」
  • 「証明書は手元にあるけど、J-OSLERに登録するのを忘れていた」

こうした「受けっぱなし」の状態では、せっかくの時間と労力が水の泡になってしまいます。受講証明書はその場ですぐに写真に撮る、スキャンしてPDF化するなど、紛失しない工夫が大切です。もし証明書が発行されない形式の講習会でも、「自筆のメモ書きがある配布資料など」で認められる場合があるため、諦めずに確認しましょう

これらの「落とし穴」、いかがでしたでしょうか。一つでも「ヒヤッ」とした方は、次の対策編をぜひご覧ください。これらの罠を確実に回避するための具体的なアクションプランをご紹介します。

「しまった!」を防ぐための具体的な対策

ここまでJ-OSLERの講習会における「落とし穴」をご紹介しましたが、「意外と面倒だな…」と思われたかもしれません。しかし、ご安心ください。これからお話しする4つの対策を実践すれば、これらの罠は確実に回避できます。

少しの工夫と事前の準備で、修了間際に慌てる事態を防ぎましょう。

対策①:年度初めに「受講計画」を立てる

「年間2回以上」の壁を乗り越える最も確実な方法は、計画を立ててしまうことです。

多くの先生方は、4月になるとその年度のローテーションがある程度決まっているはずです。そのタイミングで、以下の行動をとることをお勧めします。

  • 院内で開催される講習会の日程を確認する: 多くの病院では、医療安全や感染対策の講習会が定期的に開催されています。まずはその日程を把握しましょう。
  • 関連学会のスケジュールを確認する: もし院内での機会が少ない場合、参加予定の学会で対象となる講習会がないか確認します。日本内科学会やサブスペシャルティ学会の学術講演会などが狙い目です。
  • カレンダーに登録する: 日程を把握したら、すぐにGoogleカレンダーなどのスケジュール管理ツールに「J-OSLER講習会」として登録し、リマインダーを設定しておきましょう。

年度初めの忙しい時期に少しだけ時間を割くことで、「気づいたら3月だった…」という最悪の事態を防げます。

対策②:受講分野を「記録」し、組み合わせを意識する

「異なる組み合わせ」の罠を回避するには、自己管理が鍵となります。スマートフォンのメモ帳やExcelなどで、簡単な受講管理リストを作成しましょう。

受講日講習会名分野
2024/7/15院内医療安全講習会医療安全
2024/11/20〇〇学会 倫理講習医療倫理

このように記録しておけば、「今年はあと感染制御を受ければOKだな」と一目で分かり、同じ分野の講習会を重複して受講してしまうミスがなくなります。また、受講しようとしている講習がどの分野に該当するか不明な場合は、自己判断せず、必ずプログラムの事務担当者や指導医に確認しましょう。

対策③:受講証明書は「即・デジタル化」が鉄則

講習会を受講した「証拠」を失くさないための対策です。これは非常に簡単かつ効果的です。

  1. 証明書を受け取ったら、その場でスマホで撮影・スキャンする。
  2. ファイル名を「20240715_医療安全講習会.pdf」のように分かりやすく変更する。
  3. Google DriveやDropboxなどのクラウドストレージに保存する。

この「即デジタル化」を習慣づけるだけで、証明書の紛失リスクはゼロになります。オンライン受講の場合は、修了画面のスクリーンショットを撮ることを忘れないようにしてください。J-OSLERでは「受講証明書または自筆のメモ書きがある配布資料など」が証拠として認められているため、万が一証明書がない場合でも、配布資料にメモを書き込んで撮影しておけば認められる可能性があります。

対策④:「これって対象?」と思ったら、まず確認

もし院外の学会などで特殊な講習会を受ける場合、「これはJ-OSLERの単位として認められるのだろうか?」と不安に思うことがあるかもしれません。その際は、必ずプログラム統括責任者や事務の方に事前に確認を取りましょう。良かれと思って受けた講習が対象外だった、という悲劇を防ぐことができます。

これらの対策を実践すれば、講習会の単位取得で失敗するリスクは大幅に減らせるはずです。J-OSLER攻略の鍵は、こうした事務作業をいかに効率的にこなし、最も時間と精神力を要する病歴要約に集中できる環境を作るかにかかっています。

まとめ:面倒な要件は賢くクリア!J-OSLERのゴールテープを着実に目指そう

今回は、J-OSLERの修了要件の中でも見落としがちな「講習会」について、そのルールと対策を詳しく解説しました。

ポイントを振り返ると、J-OSLERの修了には、

  • JMECCの受講
  • 「医療倫理・医療安全・感染制御」の講習会を「年間2回」「異なる組み合わせ」で受講

この2種類の講習会が必須であること、そして、その単位を確実なものにするためには、

  • 事前の計画
  • 受講記録の作成
  • 証明書の即時デジタル化

といった少しの工夫が非常に重要であることをお伝えしました。

講習会のような事務的なタスクは、こうした工夫で効率的に、そして確実にクリアできます。そして、そこで生まれた貴重な時間とエネルギーを、J-OSLER最大の山場である「29篇の病歴要約」にこそ注ぎ込むべきです。

「総合考察がなかなか書けずに手が止まってしまう…」 「指導医の先生から何度も差し戻され、心が折れそう…」 「膨大な検査データや処方薬の転記と整形にうんざりする…」

多くの先生方が抱える、この最も時間と労力がかかる病歴要約の悩みを、テクノロジーの力で解決するために「病歴要約アシスト」は開発されました。

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先生が本来集中すべき臨床や自己研鑽の時間を確保するための、頼れるパートナーです。

面倒な作業はツールに任せ、本当に大切なことに時間を使う。そうして賢くJ-OSLERを乗り切り、専門医への道を確かなものにしていきましょう。先生の専門医への道のりを、心から応援しています。

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