専攻医の皆さん、毎日の臨床業務、本当にお疲れ様です。救急対応や病棟管理に追われる中で、ふと頭をよぎるのが「JOSLER(内科専門研修プログラム管理システム)」の進捗ではないでしょうか。「症例登録はなんとかなりそうだけど、病歴要約が全然進んでいない」「指導医の承認が遅くてイライラする」「もし3年間で終わらなかったらどうしよう…」そんな不安を抱えている方は、私を含め非常に多いはずです。
特に年度末が近づくと、修了認定に必要な要件が本当に揃っているのか、もし修了見込の申請が通らなかったり、病歴要約の二次評価でReject(差替え)されたりしたらどうなるのか、といった心配が尽きないことと思います。万が一、修了要件を満たせずに「留年」のような形になってしまった場合、4年目の勤務先はどうなるのか、プログラム在籍の扱いはどうなるのか、給与やキャリアへの影響も気になるところですよね。
この記事では、JOSLERで期間延長になってしまう原因や延長措置の具体的な手続き、そして多くの専攻医を苦しめる疾患群や外来症例の登録ルールについて、私自身の運営経験や徹底的なリサーチをもとに詳しく整理しました。また、意外と知られていない「研修評価の未完了でシステムエラーが出る罠」や、「初期研修症例の上限」といった細かい落とし穴についても触れています。この記事を最後まで読んでいただければ、今あなたが抱えている漠然とした不安が解消され、修了に向けて何をすべきかが明確になるはずです。
- 修了認定に必要な研修期間と症例数の正確な条件
- 病歴要約の二次評価でRejectされずに通過するための対策
- 修了見込申請のタイミングと延長措置の具体的な手続き
- 万が一要件未達となった場合の4年目の勤務先とプログラム在籍の扱い

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JOSLERで留年する原因と修了要件の真実
なぜ多くの専攻医が年度末に「終わらないかもしれない」と焦ることになるのでしょうか。その根本原因は、JOSLERのシステム仕様と修了要件が複雑に絡み合っており、一つでも欠けると修了認定依頼が出せない仕組みになっていることにあります。ここでは、公式ルールに基づいた「留年(=修了要件未達により次年度もプログラム在籍となる状態)」のトリガーを具体的に解説します。
修了認定要件と期間不足のリスク
まず、最も基本的かつ絶対的な条件として「研修期間」があります。JOSLER上で修了認定を依頼するためには、研修期間がトータルで30か月以上記録されている必要があります。これは単にプログラムに所属していた期間ではなく、システム上で「研修実績」として承認された期間を指します。
ここで特に注意が必要なのは、その内訳です。30か月のうち、常勤としての勤務が12か月以上含まれていなければなりません。多くの専攻医は基幹施設で常勤として働いているため問題ないことが多いですが、大学院生の方や、家庭の事情で非常勤勤務を選択している方は要注意です。残りの18か月分は非常勤勤務でも加算可能ですが、非常勤の場合は勤務時間に応じた係数が掛けられるため、単純な月数計算とは異なります。
具体的には、週32時間以上の勤務であれば常勤換算(係数1.0)となる場合が多いですが、それ未満の場合は週の勤務時間数によって係数が0.5になったり、あるいは全く加算されなかったりします。ご自身の勤務形態がJOSLER上でどのように計算されているか、今のうちに確認しておくことを強くお勧めします。
週8時間未満の非常勤は要注意
非常勤勤務であっても、週の勤務時間が8時間未満の場合は、研修期間として一切加算されない仕様になっています。例えば、週1回の外来アルバイト(半日4時間程度)のみで研修期間を稼ごうとしても、JOSLER上では「研修期間ゼロ」として扱われてしまいます。アルバイトや大学院の研究日との兼ね合いで非常勤期間が長い方は、JOSLER上の「研修実績」メニューから、現在の有効な研修期間が何ヶ月になっているか必ず確認してください。
また、産休・育休や病気療養などで休職期間がある場合も、その期間は研修期間に含まれません。ただし、日本内科学会の規定により、産前産後休暇や育児休業に伴う研修期間の延長や、必要期間の短縮特例などが設けられている場合があります。これらは自動的に適用されるものではなく、プログラム統括責任者を通じての申請が必要になるため、該当する可能性がある方は早めに事務局へ相談しましょう。
修了見込申請と延長措置の手続き
専門医試験を受験するためには、年度末の修了認定を待たずに、まずは「修了見込」の状態にする必要があります。これが実質的な「延長措置」の入り口となる手続きであり、ここをクリアしないと試験の受験資格すら得られません。
修了見込を申請するための条件は、研修開始から2年9か月が経過した時点で、27か月以上の研修実績が確保されていることが前提となります。例えば4月開始の専攻医であれば、3年目の12月末時点で27か月以上の研修実績が必要です。この時点で30か月に達している必要はありませんが、年度末(3月31日)までに残り3ヶ月分を足して、確実に30か月を満たす見込みが立っていなければなりません。
また、修了見込申請のボタンを押すためには、以下の条件をシステム上でクリアしている必要があります。
- 承認済みの症例数が120件以上あること(※旧制度や移行期の方は160件の場合もあり)
- 病歴要約29件が「一次評価依頼できる状態」になっていること
「一次評価依頼できる状態」というのが最大の曲者です。これは単に29件の下書きがあれば良いわけではありません。次項で解説する「疾患群の重複」などの厳しいルールを全てクリアして、システムがエラーを吐かずに「一次評価依頼」ボタンを押せる状態でセットされている必要があります。つまり、中身の質はともかく、形式上は完璧に整っていなければ、受験のスタートラインにすら立てないのです。
疾患群の重複や外来症例数の上限
病歴要約を29件揃える際、多くの専攻医が直面し、頭を抱えるのが「組み合わせのパズル」です。JOSLERのシステムは非常に厳格で、以下のルールに一つでも違反していると、一次評価への依頼自体を受け付けてくれません。
病歴要約29件の必須ルール
- 疾患群の重複禁止:原則として、同じ疾患群(例:肺炎、心不全、尿路感染症など)を2回使うことはできません。例えば「誤嚥性肺炎」と「市中肺炎」は同じ「肺炎」の疾患群に含まれるため、これらを別々の病歴要約として登録しようとするとエラーになります。ただし、外科転科症例や剖検症例として登録する場合は、例外的に重複が認められることがあります。
- 外来症例の上限:外来症例として登録できる病歴要約は7件以下です。外来診療のみで完結した症例は貴重ですが、使いすぎるとエラーになります。
- 初期研修症例の上限:初期研修医時代の症例を使えるのは14件以下です。手持ちの症例が足りない時に頼りになりますが、上限を超えて登録することはできません。
特に「疾患群の重複」は、いざ申請しようとした時にエラーが出て、急遽別の症例を探さなければならなくなる最大の要因です。「この症例で行こう」と思って書き上げたのに、登録しようとしたら「疾患群が重複しています」と表示された時の絶望感は計り知れません。29件の構成案は、JOSLERの画面上で考えるのではなく、早い段階でExcelなどで一覧表を作り、「どの症例をどの疾患群として登録するか」をシミュレーションしておくことを強くお勧めします。
(出典:日本内科学会『修了認定メニュー[修了見込]の操作について』https://www.naika.or.jp/nintei/j-osler/expected/)
研修評価エラーで依頼できない罠
症例登録や病歴要約に気を取られ、意外と見落とされがちなのが「研修評価」の実施状況です。修了認定や修了見込の申請を行おうとした際、直近の年次評価やローテーション評価が完了していないと、システム上でエラーが表示され、申請ボタンが押せない仕様になっています。
具体的には、専攻医自身の自己評価だけでなく、指導医による他者評価、メディカルスタッフによる多職種評価などが全て「完了」ステータスになっている必要があります。「症例は全部揃った!あとは申請ボタンを押すだけ!」という段階になって、「○○先生の評価入力が終わっていないため申請できません」というエラーが出るとパニックになります。
特に年度末は指導医も多忙を極めます。依頼してから評価入力が完了するまでに数週間かかることも珍しくありません。「先生、評価お願いします」と口頭で伝えるだけでなく、JOSLER上から評価依頼メールを送信し、さらに期限を伝えてリマインドするなど、余裕を持ったスケジュール管理が自分の身を助けます。
4年目の勤務先とプログラム在籍
もし修了要件が年度末までに満たせなかった場合、いわゆる「留年」状態となりますが、その後の身分はどうなるのでしょうか。ここが最も不安な点かと思います。
日本内科学会のFAQによれば、修了要件を満たすまでは次年度もプログラムに在籍し続ける必要があります。つまり、専攻医としての身分は継続します。しかし、ここで重要なのは、実質4年目以降の勤務先については、必ずしも基幹施設や連携施設である必要はないという点です。
例えば、3年間の研修期間(30か月)や必須症例数などの要件は既に満たしており、あとは「病歴要約の修正待ち」や「試験勉強」だけが残っているという場合、プログラム外の施設(例えば健診センターや、プログラム連携外の病院など)で勤務しながら、専攻医としての籍だけを残すことが可能なケースがあります。
4年目の働き方のリアル
研修期間(30か月)などの必須要件を既に満たしている場合、プログラム外の施設で勤務しながら、残りの病歴要約の修正や承認を待つことも可能です。ただし、プログラム在籍は継続しているため、連絡体制を維持し、プログラム統括責任者の管理下にある状態を保つ必要があります。また、プログラムによっては「在籍料」が発生したり、基幹施設での当直義務が残ったりする場合もあるため、詳細は必ず所属プログラムの責任者に確認してください。
JOSLERの留年回避は病歴要約が鍵になる
症例登録数や研修期間は、ある程度自分でコントロールでき、計算通りに進められます。しかし、唯一「他者の評価」に完全に依存し、時間が読めないのが病歴要約です。JOSLER攻略の鍵、そして留年回避の最大のポイントは、間違いなくこの病歴要約をいかにスムーズに通過させるかにあります。
病歴要約の二次評価とReject対策
病歴要約は、プログラム内での「一次評価(指導医と統括責任者の承認)」を通過した後、日本内科学会が選任した外部の査読委員による「二次評価」へと進みます。ここで下される判定は、以下の3つのいずれかです。
| 判定 | 内容 | 対応 |
|---|---|---|
| Accept | 承認 | 完了。その症例はクリアとなり、次のステップへ進めます。 |
| Revision | 要修正 | 査読委員からの指摘事項(考察の不足、記載不備など)を修正し、二次評価へ再提出します。回数制限(通常3回まで)があるため注意が必要です。 |
| Reject | 要差替え | その症例は「病歴要約として不適格」と判断されます。修正ではなく、別の症例で新規作成し、一次評価からやり直しとなります。 |
最も恐れるべきはReject(差替え)です。Revisionであれば、指摘された箇所を修正して再提出すれば済みますが、Rejectされると「その症例は使えない」という判断になるため、ゼロから別の症例を探し、書き直しになります。Rejectの理由としては、「考察が不十分で症例報告のレベルに達していない」「倫理的配慮(患者の特定回避など)が欠けている」「そもそも内科専門医としてふさわしい症例ではない(診断が曖昧、治療介入が乏しいなど)」といったものが挙げられます。
Rejectを避けるためには、適切な症例選択と、指導医が納得する論理構成が不可欠です。特に「考察」の部分で、教科書的な知識の羅列ではなく、その症例特有の問題点に対する自分なりの臨床推論が書かれているかが重視されます。具体的な書き方のコツについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

差替え発生時の一次評価戻り工程
Rejectがなぜこれほどまでに恐れられ、「留年」に直結するのか。それは「一次評価に戻る」という工程が発生するからです。
二次評価でRejectされた場合、システム上そのスロットは空欄に戻ります。そこに新しい症例を入力し、再度、自施設の病歴指導医による評価を受け、さらに統括責任者の承認をもらってから、ようやく二次評価へ再提出できます。この「指導医のチェック待ち」→「修正」→「統括責任者の承認待ち」というサイクルには、スムーズにいっても数週間、指導医が忙しい場合は数ヶ月かかることも珍しくありません。
二次評価には「専門研修3年目の12月20日頃までに完了(または提出)」といった目安が示されることが多いですが、一度Rejectされて戻り工程が発生すると、この期限に間に合わなくなるリスクが激増します。結果として、年度内に全29件の承認が得られず、試験は受けられたとしても修了認定が下りない=留年、という事態に陥るのです。
初期研修症例の登録上限と注意点
専攻医として経験した症例だけで29件を埋めるのが難しい場合、頼りになるのが初期研修時代の症例です。JOSLERでは、初期研修医時代に経験した症例も登録可能ですが、病歴要約として使用できるのは最大14件までという上限があります。
「とりあえず埋めよう」と初期研修の症例を安易に使いすぎると、後から「もっと良い症例があったのに枠が埋まっている」という状況になりかねません。また、初期研修時代のカルテは情報が古く、考察に必要なデータ(退院後の経過や詳細な検査データなど)が不足していることも多々あります。情報不足のまま無理やり病歴要約を作成すると、論理構成が弱くなり、結果としてRejectのリスクも相対的に高くなる傾向があります。
まずは専攻医として主担当医となり、深く関わった症例を優先してリストアップし、どうしても足りない疾患群についてのみ、初期研修症例で補完するという戦略が最も安全です。
病歴要約作成を支援するツールの活用
29件もの病歴要約をゼロから書くのは膨大な労力が必要です。効率よく進めるためには、自分なりのテンプレートやフォーマットを持っておくことが重要です。
Wordなどで「現病歴」「身体所見」「検査所見」「考察」の型を作っておき、それを埋める形で作成すると、記載漏れを防ぐことができます。また、指導医に添削を依頼する際も、JOSLERの画面上で直接修正してもらうより、Wordファイルなどでやり取りした方が履歴が残り、修正意図が伝わりやすくなります。さらに、JOSLERのシステムは一定時間操作がないとログアウトしてしまう(セッションタイムアウト)仕様があるため、ブラウザ上で直接長文を書いていると、保存ボタンを押した瞬間に全て消えるという悲劇が起こり得ます。必ず手元で原稿を作成してから、コピー&ペーストで登録するようにしましょう。
JOSLER留年を防ぐ最終手段のまとめ
最後に、JOSLERでの留年(期間延長)を回避するために、今すぐ確認すべきチェックリストをまとめました。不安な方は、このリストを一つずつ潰していってください。
留年回避のための最終チェックリスト
- 研修期間の計算:30か月(常勤12か月)に届くか再確認。非常勤は係数を確認。
- 症例承認数:120件以上が「承認済」になっているか。
- 29件の構成:疾患群重複なし、外来7件以下、初期研修14件以下になっているか。
- 研修評価:直近の評価が未完了のまま放置されていないか。
- 二次評価の期限:Reject時の戻り工程を考慮し、余裕を持って提出できているか。
これらの要件は非常に複雑で面倒ですが、一つ一つクリアしていけば必ず修了できます。自分一人で抱え込まず、不安な点は早めにプログラム統括責任者や事務担当者に相談し、確実に手続きを進めていきましょう。あなたの専門医取得を心から応援しています。

「病歴要約アシスト」は、カルテ情報を入力するだけで、AIが医学的根拠に基づいた総合考察をわずか数十秒で自動生成。面倒な文献探しや形式統一からも解放され、あなたの時間を守ります。
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