先生、J-OSLERのことで悩んでいませんか?
「日々の臨床業務に追われ、J-OSLERにまで手が回らない」 「ルールが複雑すぎて、何から手をつければいいのか分からない」
「指導医によって言うことが違い、修正と差し戻しの無限ループに陥っている」
「29篇もの病歴要約なんて、考えただけで気が遠くなる…」
内科専門医を目指す多くの専攻医の先生方が、同じような壁にぶつかり、疲弊しています。本来であれば、患者さんの診療や自己研鑽に集中したいはずなのに、終わりの見えない書類作業に貴重な時間が奪われていく現実は、本当につらいものですよね。
特に、J-OSLERは制度が新しく、指導医の先生方でさえ全容を把握しきれていないケースも少なくありません。 そのため、誰に聞けば正解がわかるのかも不明確で、孤独に悩み、貴重な時間を無駄にしてしまう先生が多くいらっしゃいます。
でも、もう大丈夫です。
このページでは、J-OSLERの登録から修了要件達成までの全手順を、どこよりも分かりやすく、そして具体的に解説します。複雑な公式マニュアルをいくつも読み解かなくても、この記事さえ読めば、先生がやるべきこと、そして最短ルートで専門医にたどり着くためのコツが全てわかります。
もう一人で膨大な資料と格闘する必要はありません。この記事を羅針盤として、J-OSLERという大きな壁を乗り越え、先生が本当に集中したい臨床と学習の時間を取り戻しましょう。

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まずは全体像を把握!J-OSLERの年間スケジュールと評価の流れ
J-OSLERという大きな山を登るためには、まず、その山の全体像、つまり「どのような道のりで、いつまでに頂上にたどり着くのか」という地図を手に入れることが不可欠です。
やみくもに歩き始めては、道に迷い、途中で力尽きてしまいかねません。
J-OSLERの2大タスク:「症例登録」と「病歴要約」
まず、先生がJ-OSLERで取り組むべきタスクは、大きく分けて2つです。
- 症例登録: 担当した症例の概要と簡単な考察を記録するもの。専攻医3年間の研修修了までに160症例以上(※)が必要です。 これは、いわば研修の「日記」のようなもので、比較的簡易なレポートです。
- 病歴要約: 症例登録したものの中から、特に重要だった症例をA4用紙2枚程度の詳細なレポートにまとめるもの。これがJ-OSLERの”本丸”であり、29症例の作成と承認が必要です。
この2つのタスクを、決められたスケジュールと評価フローに沿って進めていくことになります。
3年間のロードマップ:年間スケジュール
では、具体的にいつまでに何をすれば良いのでしょうか。内科学会が示している標準的なスケジュールを見てみましょう。

見ての通り、かなり長期戦になることがわかります。各年次の目標をまとめると、以下のようになります。
- 専攻医1〜2年目:助走と蓄積の期間
- この期間の主なタスクは「症例登録」と「病歴要約(個別評価)」です。
- 日々の診療で経験した症例を、忘れないうちにどんどんJ-OSLERに登録していきましょう。症例登録の修了要件は160症例ですが、2年目修了時までに120症例の登録が目標とされています。
- 並行して、病歴要約の作成も進めます。月に1〜2例のペースで作成し、担当指導医の評価(個別評価)を受けてストックしていくことが推奨されています。 2年目修了までに29症例すべての個別評価を終えておくのが理想です。
- 専攻医3年目:評価と承認を得る勝負の年
- いよいよJ-OSLERの山場です。これまで書きためてきた29症例の病歴要約を、プログラム内でまとめて評価してもらう「一次評価」、そしてプログラム外の査読委員に評価される「二次評価」へと進みます。
- 一次評価の依頼期間は、4月1日〜10月31日です。
- 二次評価は、5月1日〜翌年2月20日の間にすべての病歴要約が承認される必要があります。
- これらの期限を逃すと、その年度での研修修了が困難になるため、計画的な進行が非常に重要です。
承認までの道のり:J-OSLERの評価フロー
作成した書類が、どのような流れで評価・承認されるのかを理解しておくことも大切です。

- 症例登録の評価
- 症例登録は、症例指導医(または担当指導医)1名の承認を受ければ完了です。 ここは比較的シンプルです。
- 病歴要約の評価
- ここからが複雑になります。病歴要約は、複数の段階を経て評価されます。
- 個別評価:作成した個々の病歴要約を、まずは担当指導医に評価してもらいます。
- 一次評価(プログラム内評価):個別評価で承認された29症例をまとめて、プログラム内で評価を受けます。これがJ-OSLER最大の難関とも言われています。
- 病歴指導医による評価
- プログラム統括責任者による最終承認
- 二次評価(プログラム外評価):一次評価を通過すると、最後に日本内科学会の査読委員による外部評価を受けます。 査読委員は、先生の所属や名前を知らない状態で、純粋にレポートの内容を評価します。
このように、特に病歴要約は、多くの先生方の目を通って初めて「承認」に至ります。この長い道のりを理解した上で、戦略的に準備を進めることが、J-OSLER攻略の鍵となります。
まずはJ-OSLERの全体像と、ゴールまでの道のりが見えてきたでしょうか。 次のセクションでは、最初のステップである「症例登録」を効率的に進めるための具体的なコツについて解説していきます。

【ステップ1】すべての始まり!「症例登録」を効率的に進める3つのコツ
J-OSLERの長い旅は、この「症例登録」から始まります。専攻医研修修了までに160症例(※J-OSLER 7期生以降は120症例)という数字だけを見ると圧倒されてしまうかもしれませんが、安心してください。症例登録は、後の「病歴要約」と比べると、はるかにシンプルで負担の少ない作業です。
コツ1:とにかく「鉄は熱いうちに打て」!記憶が新しいうちに登録する
これは最も基本的かつ重要なコツです。担当した症例は、退院サマリーを書いたその日のうちや、カンファレンスで発表した直後など、記憶が鮮明なうちに登録してしまいましょう。
「後でまとめてやろう」と考えて溜め込んでしまうと、
- 「あの時の検査データ、どうだったかな…」
- 「どんな考察をつけたんだっけ…」
と、カルテを掘り返すのに膨大な時間がかかってしまいます。また、登録を忘れてしまい、貴重な症例を失ってしまうことにもなりかねません。
コツ2:「病歴要約」への展開を意識して症例を選ぶ
160症例の登録は、ただ数をこなせば良いわけではありません。この中から、最終的に29症例の「病歴要約」を作成するというゴールを常に見据えておくことが重要です。
つまり、症例登録の段階から、「この症例は病歴要約に使えるか?」という視点を持つのです。
具体的には、
- 主担当として深く関わった症例: 自分で考え、悩み、治療方針を決定した経験は、考察を深める上で最高の材料になります。
- 診断や治療に難渋した症例: なぜ難渋したのか、何を学び、次にどう活かすのかを言語化できれば、質の高いレポートになります。
- 経験すべき疾患群を意識する: J-OSLERでは、経験すべき70の疾患群が定められています。これらの疾患群をバランスよく経験し、登録しておくことで、後で「あの疾患群の症例がない!」と焦る事態を防げます。
日々の症例を登録する際に、少しだけこの視点を加えるだけで、3年目の病歴要約作成が驚くほど楽になります。
コツ3:「考察」は短く、でも要点は押さえる
症例登録で入力する「考察」は、病歴要約ほど詳細なものである必要はありません。しかし、指導医が承認する上で、そして未来の自分が内容を思い出す上で、重要なポイントです。
例えば、
- 診断について: 「当初は〇〇を疑ったが、△△の所見から××と鑑別し、最終的に□□と診断した点が学びとなった」
- 治療について: 「第一選択薬が副作用で使えず、ガイドラインを参考に第二選択薬の〇〇を使用した。その経過と効果が学びとなった」
症例登録は、J-OSLERの基礎工事です。この基礎がしっかりしていれば、その上に建つ「病歴要約」という大きな建物も安定します。
「面倒だ」と感じる日もあるかもしれませんが、この3つのコツを意識して、日々の臨床の中にJ-OSLERを組み込んでみてください。未来の自分を助けると思って、今日から始めてみましょう。

【ステップ2】J-OSLER最大の山場!「病歴要約」作成の基本ルールと必要症例数
症例登録という基礎工事がある程度進んだら、いよいよJ-OSLERの”本丸”である「病歴要約」の作成に着手します。ここが内科専門医取得までの道のりにおける最大の山場であり、多くの専攻医が最も時間と労力を費やすフェーズです。
病歴要約とは?症例登録との決定的な違い
まず認識すべきは、病歴要約は症例登録とは全くの別物であるということです。
病歴要約は、単なる症例の記録(退院時要約)ではありません 。担当した症例について、科学的根拠に基づいた考察や、患者さんへの全人的な配慮、そしてその症例から何を学んだかという深い自己省察までを求められる、
A4用紙2枚にわたる学術的なレポートです 。
評価プロセスも格段に厳しくなります。症例登録が指導医1名の承認で完了するのに対し、病歴要約は院内の複数の指導医(担当指導医、病歴指導医、プログラム統括責任者)による「一次評価」と、プログラム外の査読委員による「二次評価」という、長く厳しい審査をクリアする必要があります 。
提出が必要な「29症例」の内訳
研修修了までに承認を得る必要がある病歴要約は、
具体的には、以下の内訳で病歴要約を提出することが求められています 。

- 各領域から指定された数の症例
- 総合内科(一般・高齢者・腫瘍): 計5例
- 消化器: 3例
- 循環器: 3例
- 内分泌・代謝: 3例
- 腎臓: 2例
- 呼吸器: 3例
- 血液: 2例
- 神経: 2例
- アレルギー: 1例
- 膠原病: 1例
- 感染症: 2例
- 救急: 2例
- 特殊要件を持つ症例
- 外科紹介症例: 2例
- 剖検症例: 1例
絶対に守るべき!病歴要約作成の基本ルール
29症例をただ作成すれば良いわけではありません。J-OSLERには、知らないと差し戻しや手戻りの原因となる、絶対に守るべき基本ルールが存在します。
ルール1:最大の落とし穴!「疾患群」の重複は厳禁
これが最も重要なルールです。29症例の病歴要約は、
例えば、「悪性リンパ腫」と「多発性骨髄腫」は、どちらも血液領域ですが、同じ「疾患群2」に分類されるため、この2つで病歴要約を作成することはできません 。この「疾患群」の概念については、後の章で詳しく解説します。
ルール2:症例の出典に関する制限
どの症例を病歴要約に使うかにも、以下のような制限があります。
- 外来症例: 29症例のうち、7例まで 。
- 初期研修中の症例: 29症例のうち、14例まで 。
入院症例が基本となりますが、これらの枠をうまく利用して、症例集めを戦略的に進めましょう。
ルール3:特定領域の特別ルール
特定の診療科には、さらに細かいルールが設定されています。これも見落とすと後で苦労するポイントです。
- 消化器(3例): 「消化管」「肝臓」「胆・膵」の3つのサブグループから、それぞれ1例ずつ提出する必要があります 。
- 内分泌・代謝(3例): 「内分泌」と「代謝」からそれぞれ1例以上を提出する必要があります 。
いかがでしたでしょうか。ルールが複雑に感じるかもしれませんが、最初にこの「設計図」をしっかり頭に入れておくことが、迷わず、無駄なくJ-OSLERを攻略する一番の近道です。
では、これらのルールを踏まえた上で、実際にどのように病歴要約を書いていけば評価されるのか、具体的な書き方を次の章で見ていきましょう。
評価される「病歴要約」の書き方、項目別徹底解説
病歴要約の基本ルールと提出症例数を把握したら、次はいよいよ「どう書くか」という実践的なステップに進みます。評価される病歴要約には、指導医や査読委員が注目する共通の「型」があります。
タイトル・患者情報・転帰
タイトルは、その症例がどんな内容なのかを端的に表すものをつけましょう 。難しく考える必要はなく、「〇〇を契機に診断に至った△△の一例」のように、学びや特徴がわかるものが好まれます。
患者情報は、ID、年齢、性別、受持期間などを正確に記載します。ここで最も重要なのは個人情報の保護です。患者さんの氏名やイニシャル、詳細な生年月日、住所などは絶対に記載してはいけません 。紹介元の病院名や医師名も「近医」や「前医」と記載するのがルールです 。
転帰は、外科紹介や剖検の場合は、必ず指定された項目(「転科:手術あり(外科紹介症例として作成)」「死亡:剖検あり(剖検症例として作成)」)を選択してください。これを間違えると、後で症例として選択できなくなります 。
確定診断名と「主病名」の考え方
診断名は略語を使わずに正式名称で記載します 。そして、「#1(主病名)」には、その症例で先生が「最も対応に苦慮した、あるいは深く学んだ疾患・病態」を記載します 。
これは必ずしも退院サマリーの主病名と一致している必要はありません 。例えば、「肺炎で入院し、治療中に急性心不全を合併した」症例の場合、先生が心不全の治療に最も労力を割いたのであれば、循環器領域の病歴要約として「急性心不全」を主病名に据えることができます。提出する領域にふさわしい考察が展開できるかどうかが最も重要です 。
病歴・入院時現症・検査所見:情報は「選択」する
- 病歴: 主病名に関連する情報を中心に記載します 。例えば虚血性心疾患なら喫煙歴や家族歴、アレルギー疾患なら生活環境など、関連する既往歴や生活歴は重要です 。鑑別に重要な陰性所見も記載しましょう。
- 入院時現症: 全ての所見を羅列するのではなく、主病名の診断に必要な陽性所見と、鑑別疾患を否定する陰性所見を要領よくまとめます 。
- 検査所見: こちらも同様に、診断の根拠となった異常値や、注目すべき正常値をピックアップして記載します 。例えば、血液疾患でLDが正常範囲内であっても、その数値を記載することに意味があります 。一般的な略語(Xp, CT, MRIなど)は使用可能です 。
プロブレムリスト
POS(Problem Oriented System)に基づき、患者さんが抱える問題をリストアップします 。これは単なる診断名のリストではなく、症状、身体所見、検査値異常、さらには社会的・心理的な問題なども含みます 。このリストを軸に、後の考察が論理的に展開されているかが評価のポイントです。
入院後経過と考察:論理的思考の証明
この項目では、プロブレムリストに挙げた問題に対し、どのようにアプローチし、解決していったかの思考プロセスを示します。
- 診断・治療の根拠を示す: 「なぜその診断に至ったのか」「なぜその治療法を選択したのか」を、特殊な検査結果やEBM(科学的根拠)に基づいて記述します 。
- 文献を引用する: 自身の判断の妥当性を、関連するガイドラインや論文を引用して補強します 。引用形式は「(Abe S. JAMA 1997;278:485)」のように、文中に簡潔に記載するのがルールです 。UpToDateなどのWeb媒体も、出典が明らかなら引用可能です 。
- 薬剤名は一般名で: 治療薬は、商品名ではなく必ず一般名で記載しましょう 。
退院時処方
【最重要】総合考察:学びと省察を言語化する
病歴要約の評価を最も左右するのが、この「総合考察」です。ここでは、単なる症例のまとめや感想を述べるのではありません 。
- 全人的な視点: 診断や治療だけでなく、患者さんの年齢、生活背景、社会的・心理的事情などを考慮し、どのようにアプローチしたかを記述します 。退院後の生活を見据えた指導や、多職種との連携なども絶好のアピールポイントです。
- 自己省察(リフレクション): この症例経験を通じて、医師として何を学び、何を課題と感じたのかを正直に記述します。「〇〇という点で診断に苦慮したが、△△を学んだ」「今後は××の視点も持って診療にあたりたい」といった、自身の成長につながる気づきを言語化しましょう。
この「総合考察」こそ、先生の医師としての姿勢や思考の深さが最も表れる部分です。しかし、日々の業務に追われる中で、ゼロから質の高い考察を書き上げるのは非常に困難な作業であり、多くの専攻医がここで筆が止まってしまいます。
以上が、評価される病歴要約の基本的な書き方です。各項目で求められるポイントを意識するだけで、レポートの質は格段に向上します。
しかし、最も重要で、かつ見落としがちなルールがもう一つあります。次の章では、多くの専攻医が陥る最大の落とし穴、「疾患群」のルールについて詳しく解説します。
知らないと差し戻しに!最重要ルール「疾患群」の重複を避ける方法
先生、想像してみてください。何週間もかけて書き上げ、何度も指導医に修正してもらい、ようやく完成した病歴要約。しかし、提出直前になって「この症例は提出できません」という無情なエラーメッセージが表示される…。
これは悪夢のようなシナリオですが、J-OSLERでは実際に起こり得る話です。
「疾患群」とは?J-OSLER独自の分類
まず、「疾患群」とは何かを正確に理解しましょう。これは、「領域(例:消化器、循環器など)をさらに細かく分類したJ-OSLER独自のグループ」のことです 。
例えば、同じ血液領域の「悪性リンパ腫」と「多発性骨髄腫」は、臨床的には全く異なる疾患ですが、J-OSLERの上ではどちらも「血液 疾患群2」という同じグループに属します 。
なぜ「疾患群の重複」が怖いのか?
このルールが厄介なのは、J-OSLERのシステム上、院内評価(一次評価)を進めている段階では重複に気づきにくいという点です。
多くの指導医の先生方もこの細かなルールまで把握していないことがあり、そのまま承認されてしまうケースが後を絶ちません。
そして、いざ二次評価に提出しようとした段階で、初めてシステムから「疾患群が重複しています」というエラーが出て発覚するのです 。締め切り間際にこれが判明したら、大急ぎで別の症例を探し、また一から病歴要約を書き直さなければなりません。
具体例で学ぶ「重複の罠」
では、どのようなケースで重複が起こるのでしょうか。
- 罠1:同じ疾患群に属する、異なる疾患
- 前述の通り、「悪性リンパ腫」と「多発性骨髄腫」で病歴要約を作成すると、どちらも「血液 疾患群2」のため重複となり、どちらか一方は無効となります。
- 罠2:同じ疾患で複数の要約を作成する
- 例えば、肺癌の患者さんを2例経験したからといって、2例とも「原発性肺癌(呼吸器 疾患群5)」で病歴要約を作成することはできません 。
- 罠3:複数の領域にまたがる疾患
- 「脳梗塞」は神経領域でも救急領域でも登録できますが、神経で1例、救急で1例というように同じ病名で要約を作成することは、ルール上は可能でも差し戻しのリスクが高まるため避けるのが賢明です 。
【例外ルール】外科紹介・剖検症例は重複OK! 唯一の例外として、「外科紹介症例(2例)」と「剖検症例(1例)」は、他の領域別の病歴要約と疾患群が重複しても問題ありません 。例えば、「肺癌(呼吸器 疾患群5)」で呼吸器の病歴要約を1例作成し、別の肺癌の症例を「外科紹介症例」として作成することは可能です。これは戦略的に症例を集める上で非常に重要なポイントです。
最強の対策!J-OSLERの「モニタリング機能」を使いこなそう
この複雑で恐ろしい「疾患群の重複」を避けるための、最も確実な方法があります。それが、J-OSLERに標準搭載されている「モニタリング」機能です。
J-OSLERのメニューから「研修実績」→「モニタリング」と進むと、自分がこれまでにどの領域の、どの疾患群を、何症例登録しているかが一覧で表示されます 。
この一手間を習慣づけるだけで、「疾患群の重複」という最大の地雷を100%回避することができます。この機能は、自分が次にどの領域の症例を狙うべきかという戦略を立てる上でも非常に役立ちます。
ルールを制する者が、J-OSLERを制します。特にこの「疾患群」のルールは、知っているか知らないかで、先生の労力と時間を大きく左右します。必ずモニタリング機能を活用し、賢く、効率的に病歴要約のポートフォリオを組んでいきましょう。
さて、ルールを完璧に理解したところで、次はいよいよ評価のプロセス、つまり「一次評価」と「二次評価」の具体的な流れと対策について見ていきましょう。

【ステップ3】承認されるまでの道のり。「一次評価」と「二次評価」の流れと対策
完璧な病歴要約を29症例分そろえたとしても、それだけではJ-OSLERの旅は終わりません。作成したレポートが、長く険しい評価の道のりを経て「承認」されて初めて、一つの症例が完了となります。
J-OSLER最大の関門!「一次評価」を突破せよ
一次評価は、所属するプログラム内で行われる評価プロセスです。多くの専攻医にとって、ここがJ-OSLERにおける最大の難関と言えるでしょう。
- 誰が評価するの?
- 病歴指導医: プログラム統括責任者から指名された、プログラム内の指導医です 。
- プログラム統括責任者: 病歴指導医の評価を経て、最終的な承認を行います 。
- いつまでに行うの?
- 専攻医3年目の4月1日から10月31日までが評価依頼期間です 。期限は絶対ですので、早めの提出を心がけましょう。
- 評価の流れ
- 個別評価を終えた29症例を、J-OSLER上でまとめて評価依頼します 。
- まず病歴指導医が29症例全てを評価します。ここで「要修正(Revision)」や「要差替え(Reject)」の指摘があれば、修正して再提出します 。
- 病歴指導医の承認後、プログラム統括責任者が最終評価を行います。ここでも差し戻される可能性があり、その場合は再度、病歴指導医の評価からやり直しとなります 。

【対策】一次評価は「交渉と調整」がカギ
- 指導医の専門性を把握する: 統括責任者の専門領域の病歴要約は、特に厳しく評価される傾向があります。指導医の専門分野を事前にリサーチし、症例選択の参考にしましょう。
- 早めに相談・提出する: 評価には時間がかかります。公式には病歴指導医の初回評価は21日以内、統括責任者は14日以内が目安とされていますが 、多忙な指導医の先生方の都合も考え、期限ギリギリではなく、夏頃までには提出する計画を立てましょう。
- 修正指示には素直に、かつ論理的に対応: 指導医からの修正指示は、真摯に受け止めましょう。もし指導内容に疑問がある場合は、感情的にならず、「〇〇というガイドラインではこう記載がありますが、先生のお考えをお伺いしてもよろしいでしょうか」のように、根拠を持って相談する姿勢が大切です。
ゴールは目前!「二次評価」のリアルと心構え
厳しい一次評価を乗り越えれば、ゴールはもうすぐそこです。二次評価は、プログラム外の第三者による客観的な評価です。
- 誰が評価するの?
- 日本内科学会から任命された匿名の「査読委員」が評価します。査読委員には先生の名前や所属施設は伝わりません。逆に、先生も査読委員が誰なのかは知らされません 。
- いつまでに行うの?
- 専攻医3年目(あるいは修了年度)の5月1日から翌年2月20日までに、全ての症例が承認される必要があります 。
- 評価の流れ
- 一次評価が完了した病歴要約を、J-OSLER上で二次評価に提出します。
- 査読委員が29症例を評価し、「承認」「要修正」「要差替え」の判定を下します。評価のやり取りは、原則3回までと推奨されています 。

【対策】基本に忠実に、そして「武器」を知っておく
二次評価は、一次評価を通過したレポートが対象となるため、基本的には承認されることが前提です。しかし、評価者によっては厳しい指摘が入ることもあります。
- 最終チェックを怠らない: 誤字・脱字、個人情報の記載漏れなど、基本的なミスがないか、提出前にもう一度だけ全文を確認しましょう。
- 「ハズレ査読委員」の存在を知る: 残念ながら、J-OSLERのルールを十分に理解していなかったり、極端に厳しい独自の基準で評価したりする査読委員が存在するのも事実です。「査読委員ガチャ」とも呼ばれる運の要素があることは、心の片隅に置いておきましょう。
- 「疑義照会」という武器を持つ: 明らかにルールから逸脱した理不尽な差替え指示など、納得できない評価を受けた場合、専攻医は無力ではありません。内科学会のHPにあるフォームから「疑義照会」を行うことができます 。この最終手段があることを知っておくだけで、精神的なお守りになります。
評価プロセスは長く、時に理不尽に感じることもあるかもしれません。しかし、その一つ一つが、先生の症例をより深く見つめ直し、論理的な思考を鍛えるためのトレーニングです。この道のりを乗り越えた先には、内科専門医としての確かな自信が待っています。

「外科紹介」「剖検」はどうする?特殊要件の病歴要約をクリアしよう
病歴要約29症例の中には、通常のレポートとは少し毛色が違う、特殊な要件が課せられたものが存在します。
これらの症例は、集めるのに少しコツが必要だったり、そもそも経験する機会が少なかったりするため、後回しにしていると締め切り間際に焦ることになりかねません。
ここでは、この2つの特殊要件をスムーズにクリアするためのポイントを解説します。
「外科紹介症例」の条件と症例集めのヒント
外科紹介症例とは、その名の通り、内科医である先生が診断し、外科での手術が必要と判断して紹介した症例のことです。これを2例提出する必要があります。
3つの必須要件をチェック!
外科紹介症例として認められるには、以下の3つの条件をすべて満たす必要があります 。
- 内科医として、外科的治療が必要な内科系疾患と診断した症例であること
- その外科的治療を、外科系の医師がおこなった症例であること
- その治療が、全身麻酔下(あるいはそれに準ずる)の手術であること
重要なのは、「内科医として診断し、外科に紹介した」というプロセスです 。
【ここがポイント!】使えない症例・使える症例
- 使えない症例の例
- ERCPなどの内視鏡治療や、TAVIなどのカテーテル治療
- 局所麻酔でのリンパ節生検
- 脳梗塞に対する血栓回収療法
- 使える症例の例
- 消化器癌、気胸、大動脈解離などの手術症例
- 救急外来で診断した虫垂炎や胆嚢炎、ヘルニア、腸閉塞など
症例集めと書き方のコツ
「外科紹介なんて、そんなに経験がない…」と不安に思うかもしれませんが、意外と身近なところに症例はあります。特に、
救急外来での当直業務は症例の宝庫です 。当直中に自分で診断し、外科の先生にコンサルトして緊急手術になった虫垂炎や消化管穿孔などは、立派な外科紹介症例となります。
また、「自分が関わったのは初療だけだから、レポートが書けないのでは?」という心配も不要です 。手術記録をカルテから引用すれば「入院後経過」の文字数を埋めることができますし、「なぜこのタイミングで手術が必要と判断したのか」「他にどのような鑑別疾患があったか」といった
診断プロセス自体が、総合考察の格好のテーマになります 。
「剖検症例」は経験したら即確保!
剖検症例は1例の提出が必要です。剖検、つまり病理解剖に立ち会い、その症例について臨床経過と病理所見を対比して考察するレポートです。
剖検症例の要件
剖検症例として認められるには、原則として以下の要件を満たす必要があります 。
- 死亡の宣告、あるいは死亡診断に関与したこと
- 遺族への剖検依頼に関与したこと
- 剖検に際して、臨床上の問題点を病理へ提出したこと
- 剖検に立ち会ったこと
症例集めと心構え
剖検症例は、経験できる機会が非常に限られています。専攻医の3年間で一度も経験しない可能性も十分にあります。
だからこそ、初期研修医のうちから剖検症例の重要性を意識しておくことが極めて重要です。「剖検症例は超レアカード」だと認識し、もし担当患者さんが剖検となった場合は、必ず退院サマリーや検査データ、剖検記録などを確実に保存しておきましょう 。その1例が、数年後の自分を救うことになります。
特殊要件の症例は、計画的な準備が不可欠です。「外科紹介」は意識して探せば必ず見つかります。「剖検」は出会ったら絶対に逃さない。この心構えで、29症例のポートフォリオを完成させていきましょう。
さて、J-OSLERの具体的なタスクはこれで一通り解説しました。最後の章では、J-OSLER全体の修了要件と、その先にある内科専門医試験について見ていきます。

ゴールは目前!J-OSLER修了要件と内科専門医試験について
長いトンネルの出口が、ようやく見えてきました。J-OSLER最大の山場である病歴要約29症例の承認に目処がついたら、いよいよ専門医への最終コーナーです。
しかし、ここで気を抜いてはいけません。内科専門医の受験資格を得るためには、J-OSLER上でいくつかの「修了要件」をすべて満たし、プログラム統括責任者から「修了認定」を受ける必要があります。
最後の仕上げとして、必要な要件を確認し、その先にある内科専門医試験へと駒を進めましょう。
最終確認!J-OSLER修了要件チェックリスト
J-OSLERのメニュー「修了認定」を開くと、自身の達成状況が一覧で表示されます 。以下の項目がすべてグリーンになっているか、最終確認しましょう。
- 主担当医の症例経験
- 症例登録: 160症例以上(うち56疾患群以上)の登録と承認が完了しているか 。
- ※J-OSLER 7期生(2024年度採用)以降は120症例以上 。
- 症例登録: 160症例以上(うち56疾患群以上)の登録と承認が完了しているか 。
- 病歴要約
- 29症例すべてが二次評価で「Accept(承認)」されているか 。
- 学術活動
- 学会発表または論文発表: 筆頭演者または筆頭著者として2件以上の実績があるか 。
- 学会参加: 内科系の学術集会や講演会に年2回以上参加しているか 。
- 指定講習の受講
- JMECC: 受講し、修了証を登録したか 。
- 医療倫理・医療安全・感染制御に関する講習会: これらの中から組み合わせて年間2回以上受講し、登録したか 。
- その他の要件
- 教育活動: 初期研修医や後輩、メディカルスタッフの指導経験を登録したか 。
- 研修評価: 半期ごとの自己評価、指導医評価、多職種評価などがすべて完了しているか 。
- 研修歴: 3年以上の研修期間が記録されているか 。
これらの要件をすべて満たした上で、プログラム統括責任者にJ-OSLER上で「修了認定」を依頼し、承認されることで、晴れて専門医試験への挑戦権を得ることができます 。
最後の関門「内科専門医試験」の概要
J-OSLERの修了認定(または修了見込の認定)を受けると、いよいよ内科専門医試験への出願が可能になります。
【2025年度 第5回 内科専門医資格認定試験の例】
- 試験日: 2025年5月25日(日)
- 出願期間: 2025年1月23日(木)~ 2025年4月15日(火)23:59まで(期間厳守)
- 試験会場: 横浜、神戸の2地域
- 出願方法: J-OSLERとは別の「オンライン出願フォーム」からの申し込み
最新の情報は必ず日本内科学会のホームページで確認してください。J-OSLERの長い戦いを終えた先生方なら、きっとこの最後の関門も乗り越えられるはずです。

まとめ:膨大なJ-OSLER作業を乗り越え、臨床と学習に集中するために
ここまで、J-OSLERの全体像から登録・作成のコツ、評価プロセス、そして最終的な修了要件までを解説してきました。J-OSLERが、いかに膨大で複雑な作業を伴うシステムであるか、改めて実感されたかもしれません。
日々の多忙な臨床業務の合間を縫って、これだけの書類作業をこなすのは、決して簡単なことではありません。特に、多くの先生方が頭を悩ませる「総合考察」の作成や、膨大な検査データの整形、引用文献の検索といった作業は、多くの時間と精神力を消耗します。
「このJ-OSLERの作業をもっと効率的に、時間をかけずに、かつ質の高いものにできたら…」 「差し戻しのリスクを減らして、本来やるべき患者さんの診療や、専門医試験の勉強にもっと集中したい…」
もし先生がそう感じているなら、私たちの「病歴要約アシスト」が力になれるかもしれません。
- AIによる総合考察の高速生成: 主訴や経過、検査所見を入力するだけで、AIが医学的根拠と引用文献に基づいた質の高い総合考察をわずか数十秒で作成します。
- 面倒な作業を自動化: カルテからコピー&ペーストした検査データや処方情報を、J-OSLERのフォーマットに沿って自動で整形。手入力の手間とミスを劇的に削減します。
- 差し戻しリスクの軽減: 形式の不備による差し戻しを防ぎ、指導医や査読委員の評価に対応しやすい、質の高いレポート作成をサポートします。
J-OSLERは、乗り越えなければならない壁です。しかし、その壁を乗り越えるための時間は、少しでも短い方がいい。「病歴要約アシスト」は、先生がJ-OSLERの負担から解放され、医師として本当に価値ある仕事に集中するための「時間」を生み出すパートナーです。
登録はわずか30秒。 まずはその驚きの効率化を、ぜひ一度ご自身で体験してみてください。
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