内科専攻医、そしてこれから内科の道へ進む研修医の先生方、日々の臨床業務に追われながら、J-OSLERの膨大な書類作業に頭を悩ませているのではないでしょうか。
しかし、「これで楽になる」と単純に考えてしまうのは少し早いかもしれません。実は、この変更は単なる症例数の削減ではなく、私たちの研修の進め方に大きな影響を与える、質的な転換を意味しています 。症例数が減った代わりに、これまで以上に「バランスの取れた幅広い経験」が必須となり、より戦略的な視点が求められるようになったのです。
この記事では、2024年度から適用されるJ-OSLERの新修了要件について、どこよりも分かりやすく、そして深く掘り下げて解説します 。単なるルールの解説に留まらず、変更の背景にある意図を読み解き、先生方が賢く、そして効率的に専門医研修を乗り切るための具体的な道筋を示します。

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【結論】J-OSLERの新要件とは?新旧比較でわかる変更点
多忙な先生方が変更点の全体像をすぐに把握できるよう、まずは結論からお伝えします。
2024年度から専門研修を開始した専攻医(専攻医7期生)以降に適用される今回の改定は、「量」から「質」への大きな方針転換です。症例登録の総数は減りましたが、その代わりにこれまで努力目標だった「幅広い領域でのバランスの取れた症例経験」が、新たに「領域別最低症例数」として義務化されました。
何が変わり、何が変わらないのか、新旧の修了要件を比較表で見ていきましょう。
| 要件項目 | 改定前(専攻医1~6期生) | 改定後(専攻医7期生以降) | 変更が示唆する重要な意味 |
|---|---|---|---|
| 最低総症例登録数 | 160症例以上 | 120症例以上 | 書類作成の総量は軽減されるが、達成のための戦略的複雑性は増大する。 |
| 領域別最低症例登録数 | 規定なし | 中核要件として導入 (例:循環器10, 神経10, 血液3など) |
最も本質的な構造変更。経験の偏りを防ぎ、総合的な内科医としての基礎的能力を保証する。 |
| 最低経験疾患群数 | 56疾患群以上 | 56疾患群以上 | 経験の幅広さが常に目標であったことを示しており、この要件は維持された。 |
| 必須病歴要約数 | 29編 | 29編 | 外部査読を伴う最も労力を要する部分は変更されず、深い分析能力への要求水準は維持された。 |
| 初期研修からの持ち越し上限 | 80症例 | 60症例 | 「前倒し」を抑制し、研修経験の中心を3年間の専門研修プログラムに据える。 |
| 外来症例登録上限 | 16症例 (全体の10%) |
12症例 (全体の10%) |
全体数に比例した削減。入院患者診療への重点は維持される。 |
この改定の背景には、J-OSLER導入後に蓄積されたデータと、現場からの「症例登録が作業になり、一つ一つの振り返りが薄まっている」という声があります。今回の変更は、書類作成の総量を減らすことで、専攻医がより質の高い省察的な学習に時間を確保できるようにするための、必然的なアップデートと言えるでしょう。
症例登録:160例から120例へ。ただし領域バランスが必須に
今回のJ-OSLER改定で最も大きな変更点が、修了に必要な最低症例登録数が160例から120例へと40例削減されたことです 。これは、日々の業務に追われる専攻医にとって、書類作成の総量が減るという点で朗報と言えるでしょう。
⚠️ ただし、単に楽になったわけではありません
症例数が減った一方で、今回の改定では「各領域として経験が必要な最低限の症例数」が新たに設定されました 。これは、これまで症例が集めやすい特定の領域(例:循環器、消化器)に経験が偏ることを防ぎ、将来の内科医に求められる総合的な診療能力を担保するための、「量より質」への明確な方針転換です 。
新たに必須となった領域別最低症例数
具体的には、2024年度以降に研修を開始する専攻医は、以下の主要領域で定められた最低症例数を経験し、登録する必要があります。
- 総合内科(一般): 10症例以上
- 消化器: 10症例以上
- 循環器: 10症例以上
- 代謝: 10症例以上
- 腎臓: 10症例以上
- 呼吸器: 10症例以上
- 神経: 10症例以上
- 救急: 10症例以上
- 感染症: 8症例以上
- 内分泌: 3症例以上
- 血液: 3症例以上
- アレルギー: 3症例以上
- 膠原病・リウマチ: 3症例以上
- 外科コンサルト症例: 2症例以上
- 高齢者診療: 1症例以上
- 腫瘍診療: 1症例以上
- 剖検: 1症例以上
この変更により、研修の早い段階から、どの領域の症例が不足しているかを常に意識し、計画的にローテーションを組んだり、症例を経験したりする必要性が格段に高まりました。
変更なし!「56疾患群」と最難関「29編の病歴要約」
経験の幅を示す「56疾患群」はそのまま
J-OSLERでは、内科医として幅広い疾患を経験したことを示すために、定められた70の疾患群の中から最低56疾患群の症例を経験し、登録する必要があります 。この要件は、今回の改定後も維持されています 。
疾患群とは、例えば「循環器」という大きな領域の中の「虚血性心疾患」や「不整脈」といった、より具体的な疾患のカテゴリを指します 。総症例数が120例に減った中で、これまでと同じ56疾患群を網羅する必要があるため、より計画的に多様な症例を経験していく意識が求められます。
最も過酷な「29編の病歴要約」も変更なし
症例登録が指導医1名の承認で完了するのに対し、病歴要約はA4用紙2枚分の詳細なレポートを作成し、院内の指導医複数名による「一次評価」と、学会の査読委員による「二次評価」という厳しい審査を通過しなければなりません 。
特に、質の高い考察や適切な文献引用が求められるため、1編仕上げるだけでも多大な時間と労力を要します。症例登録数の削減に安堵するだけでなく、この最も大変な作業量は変わらないという現実を直視し、早期から計画的に病歴要約の作成に取り組むことが、留年を避けるための鍵となります。
見落とし厳禁!初期研修からの症例持ち越しルール変更点
これは一見するとわずかな変更に思えるかもしれませんが、専門研修全体の戦略に大きな影響を与えます。
「前倒し」での負荷軽減が難しくなった
旧制度では、修了要件160例の半分にあたる80例を初期研修中に登録することが可能で、専門研修に入ってからの負担を大幅に「前倒し」で軽くすることができました 。
しかし、新制度では持ち越し上限が60例に減っただけでなく、新たに「領域別最低症例数」が導入された点が重要です 。血液やアレルギー、剖検といった比較的経験しにくい領域の症例を、ローテーション期間が限られる初期研修中にすべて計画的に経験することは極めて困難です 。
専門研修3年間が「主戦場」に
結果として、初期研修中の症例だけでJ-OSLERの要件を効率的に満たそうとする戦略は、以前よりもはるかに難しくなりました 。
この変更は、専攻医が3年間の専門研修プログラムそのものを、要件達成のための主戦場と位置づけざるを得ない状況を作り出します 。これにより、研修の重心が初期研修から専門研修へと明確にシフトされ、専門研修プログラムの3年間が持つ本来の価値と重要性が高まるのです 。
初期研修医の先生方は、持ち越し可能な60例を有効活用しつつも、専門研修で経験すべき症例をしっかり見据えておく必要があります。そして専攻医の先生方は、この変更を理解した上で、3年間のローテーション計画をより戦略的に立てることが求められます。
新J-OSLERを効率的に進める3つの戦略
1. 研修開始と同時に「修了までのロードマップ」を描く
- 不足領域を早期に把握する: まずはご自身の研修プログラムで経験しにくい領域(血液、アレルギー、膠原病など)を把握しましょう 。J-OSLERの「モニタリング」機能を活用し、定期的に自身の症例経験の偏りを確認する習慣をつけることが重要です 。
- 初期研修と連携施設を最大限に活用する: 専門研修が始まってからでは経験が難しい希少症例は、初期研修中や連携施設での研修期間を戦略的に利用して、意図的に経験しておくことが後の研修をスムーズに進める上で極めて重要になります 。
- 外科紹介・剖検症例は常に意識する: 外科紹介や剖検症例は、いつ遭遇できるか予測が困難です。初期研修中からアンテナを張り、該当する症例を経験したら必ずデータを保存し、指導医に症例登録を相談しましょう 。
2. 書類作業は「質」と「スピード」を両立させる
- 症例登録は「質より量とスピード」で: 120例の症例登録は、病歴要約と違い指導医1名の承認で完了します 。考察に引用文献は不要であり、自己省察として1〜2行程度の記載でも問題ありません 。J-OSLERに理解のある指導医を見つけ、協力してもらいながら、疾患群のバランスを意識しつつ、迅速に登録を進めましょう 。
- 病歴要約は「最初から質にこだわる」: 29編の病歴要約は、一次・二次評価で多くの修正が入る最難関ポイントです 。後々の手戻りをなくすため、作成時から「病歴要約作成の手引き」を遵守し、特に全人的医療を意識した総合考察を充実させることが重要です 。
3. J-OSLERに精通した「指導医」と「ツール」を味方につける
複雑なJ-OSLERを一人で乗り切るのは困難です。人的・物的リソースを最大限に活用しましょう。
- J-OSLERに詳しい指導医を見つける: 指導医の中には、J-OSLERの複雑なルールを十分に把握していない方もいます 。症例登録や病歴要約の個別評価は、ローテート中の診療科に関わらず、どの指導医に依頼しても構いません 。院内でJ-OSLERに詳しく、かつ迅速にフィードバックをくれる先生を早期に見つけ、メンターになってもらうことが非常に有効です。
- 便利なツールで時間を創出する: 文献検索にはUpToDateや各種ガイドラインを活用し、考察の根拠を素早く見つけましょう 。そして、最も負担の大きい病歴要約の総合考察や形式統一といった作業は、「病歴要約アシスト」のようなAI支援ツールに任せることで、大幅な時間短縮と質の向上が見込めます。創出できた時間は、本来集中すべき臨床や学習、そして休息にあてることができます。
変わらず大変な病歴要約は「病歴要約アシスト」で効率化
J-OSLERの症例登録数が削減されても、専攻医の先生方にとって最も大きな負担である病歴要約29編の作成という要件は変わりません 。特に、論理的かつ医学的根拠に基づいた「総合考察」の執筆や、煩雑な書式統一には多くの時間が費やされ、本来の臨床業務や学習の時間を圧迫しているのが現状です。
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面倒な書式統一も自動で完了
J-OSLERの病歴要約作成では、細かな書式ルールに悩まされることも少なくありません。「病歴要約アシスト」には、以下のような便利な機能が搭載されており、手作業によるミスや差し戻しのリスクを軽減します。
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- 処方薬の自動変換: 処方情報をJ-OSLER形式(一般名への変換など)へ自動で変換します。
これらの機能により、これまで書式統一に費やしていた時間を大幅に短縮し、より本質的な考察内容のブラッシュアップに集中できます。
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まとめ:新J-OSLERを理解し、効率的に専門医を目指そう
今回のJ-OSLERの改定は、単なる症例数の削減ではありません。それは、「量」から「質とバランス」へと、内科専門医に求められる能力の重点が変化したことを示す明確なメッセージです 。
症例登録の総数は120例に減りましたが、その代わりに各領域での最低症例数が義務化され、より計画的な研修が求められるようになりました 。一方で、56疾患群の経験という研修の幅広さと、最も労力のかかる29編の病歴要約という要求はこれまでと変わらず、依然として専攻医の先生方にとって大きな負担であり続けます 。
この新しいルールの中で最短で専門医資格を取得するためには、変更点を正しく理解し、賢く立ち回る必要があります。
- 3年間のロードマップを早期に描く:不足しがちな領域の症例を意識し、計画的にローテーションを組みましょう。
- 書類作業を効率化する:症例登録はスピードを重視し、最も大変な病歴要約作成には「病歴要約アシスト」のような便利なツールを積極的に活用しましょう。
- 情報を味方につける:J-OSLERのルールは複雑です。この記事のような情報を活用し、指導医とも共有しながら、無駄のない研修計画を立ててください。
制度変更は、見方を変えればチャンスです。変更の本質を理解し、戦略的に取り組むことで、多忙な中でも着実に専門医への道を歩むことができます。先生方がJ-OSLERという大きなハードルを乗り越え、一日も早く理想の医師として活躍されることを心から応援しています。
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