これから日本消化器病学会の専門医を目指し、日々の臨床に励んでおられる専攻医の先生方、本当にお疲れ様です。専門医取得への道のりの第一歩として、J-OSLER-G(消化器病学会版J-OSLER)への取り組みを前に、「何から手をつければいいのだろう」「仕組みが複雑でよくわからない」と、漠然とした不安を感じていらっしゃらないでしょうか。
J-OSLER-Gは、単に経験した症例を登録するだけのシステムではありません 。先生方が質の高い研修を網羅的に行ったことを証明する「ポートフォリオ」であり、専門医としての能力を客観的に示すための「公的な記録」でもあります。
しかし、その多機能性と厳格な要件ゆえに、初めて利用する先生が戸惑いを感じてしまうのも無理はありません 。日々の忙しい業務のなかで、膨大な要件を一つひとつ確認し、計画を立てるのは本当に大変な作業です。
そこでこの記事では、日本消化器病学会の公式サイトに散らばっている情報を一元化し、これからJ-OSLER-Gに取り組む先生方が、その仕組みを深く理解し、戦略的に活用できるよう、網羅的かつ実践的な情報をお届けします 。この記事が、先生方の不安を解消し、起こりうる問題を未然に防ぐための一助となれば幸いです 。
さあ、一緒にJ-OSLER-Gという挑戦的かつ実り多い旅への、確かな一歩を踏み出しましょう。

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J-OSLER-Gとは? まずは目的と全体の登場人物を理解しよう
J-OSLER-Gを、ただの面倒な症例登録システムだと思っていませんか? 実は、このシステムが作られた目的と、関わっている人々の役割を最初に理解することが、今後の研修をスムーズに進めるための最も重要な鍵となります。
J-OSLER-Gの本当の目的
J-OSLER-Gは、日本消化器病学会が提供する「症例登録・評価システム」です 。先生がご自身で経験した症例をオンラインで登録し、それに対して指導医の先生が評価を与えることで、消化器病専門研修の修了認定を目指すための基盤となります 。
このシステムは日本内科学会が開発したJ-OSLERを基に作られており、専門医研修の質を全国的に標準化するという、日本の医学教育全体の大きな流れの中にあります 。つまり、信頼性の高い研修評価システムだということです。
J-OSLER-Gに関わる4人の登場人物
J-OSLER-Gは、先生一人だけで完結するものではありません 。複数の先生方が関わり、それぞれが異なる役割と責任を持っています 。この関係性を理解し、円滑な連携を築くことが非常に重要です。
- 専攻医 (あなた) システムを使う中心的な存在です 。臨床で経験した症例を登録し、症例指導医に評価を依頼する責任を負います 。
- 症例指導医 あなたが登録した一つひとつの症例を指導・評価する役割を担います 。一人の症例指導医が担当できる専攻医の数に制限はありません 。
- 担当指導医 あなたの研修全体をサポートする、主となるメンターのような存在です 。半期ごとの研修評価なども担当します 。状況によっては、症例指導医を兼任することもあります 。
- 研修統括責任者 各研修施設における研修プログラム全体の最高責任者です 。先生のユーザー登録の承認や、施設を異動する際の承認といった、システム上の重要な管理権限を持っています 。
お気づきでしょうか。先生の研修の進捗は、これら指導医の先生方のタイムリーな承認や評価に依存する「依存関係のネットワーク」で成り立っています 。例えば、症例指導医の評価が滞ればいつまで経っても症例は登録完了になりませんし、研修統括責任者の承認が遅れれば、病院を異動した後の手続きが進まない、といった事態も起こり得ます 。
ですから、J-OSLER-Gを円滑に進める能力とは、臨床能力だけではなく、指導医の先生方と良好な関係を築き、敬意をもって計画的にコミュニケーションをとる能力でもあるのです 。日頃から自身の進捗状況を報告し、評価や承認が必要な際には早めに依頼することが、不要な遅延を避けるための最善策と言えるでしょう 。
【目標達成への道】専門医になるためにクリアすべき3つの量的ターゲット
J-OSLER-Gを進める上で、まず最初に把握すべきなのが「何を」「どれくらい」登録すれば良いのかという具体的な数値目標です。これらは専門医を申請するための最低条件となります。一見すると大変そうに思えるかもしれませんが、目標が明確になれば、日々の診療の中でどの症例を登録すべきか、意識しやすくなりますよ。
目標1:総症例数 120症例以上
専門研修期間中(通常3年以上)に、最低120症例を登録する必要があります 。これが最も基本となる量的な目標です。
目標2:疾患群の網羅性 58疾患群以上
経験する症例の「幅広さ」も問われます。全107疾患群の中から、58疾患群以上を経験し、登録することが求められます 。特に、研修での到達目標レベルが2または3に設定されている、より専門的な判断が求められる疾患を中心に経験することが推奨されています 。
目標3:領域のバランス
登録する症例が特定の領域に偏らないように、バランス良く経験することも重要です 。具体的には、以下の4領域すべてにわたって症例を配分する必要があります 。
- 消化管疾患
- 肝疾患
- 胆道・膵疾患
- 腹腔・腹壁疾患
【重要ルール】外来症例は全体の20%まで
外来で経験した症例も登録は可能ですが、その数には上限があります 。登録できる外来症例は、総登録症例数の20%までと定められています 。つまり、入院症例を中心に登録を進めていく必要がある、ということを覚えておきましょう。
これらの目標を常に頭の片隅に置きながら日々の診療にあたることが、後々の負担を減らし、効率的に症例を集めるための第一歩となります。
その症例、登録できますか? 意外と知らない「登録可能な症例」の条件
「すごく勉強になった症例だったのに、J-OSLER-Gには登録できなかった…」
そんな悲しい事態を避けるために、登録可能な症例の「条件」をしっかり確認しておきましょう。経験した症例がすべて登録対象になるわけではなく、「どこで」「誰の指導のもとで」経験したかが厳格に問われます 。
最重要ポイント:研修は学会の「認定施設」で行われましたか?
最も重要な条件は、症例を経験した病院が、日本消化器病学会の認定施設であることです。
- 症例登録は、学会が認定する認定施設、関連施設、特別関連施設での研修に限られます 。
- 逆に言えば、どんなに教育的な症例を経験したとしても、その病院が学会の認定を受けていない場合、原則としてその経験はJ-OSLER-Gの症例としてカウントされません 。
研修ステージと学会入会時期について
研修の「場所」だけでなく、「いつ」経験した症例か、という点にもルールがあります。
- 初期臨床研修中の症例: 初期臨床研修(スーパーローテート)期間中に経験した症例は、残念ながら登録できません 。ただし、内科などの基本領域研修(専攻医1年目以降)の一環として消化器内科を研修した際の症例は、学会の認定指導医による承認があれば登録可能です 。
- 学会入会前の症例: 学会への入会が遅れた場合でも、心配は無用です。入会前に本学会の認定施設で研修し、指導医から研修内容として認められた症例であれば、登録対象に含めることができます 。
J-OSLER-Gでは「何を経験したか」だけでなく、「どこで研修したか」という場所の条件が極めて重要です。ご自身の貴重な臨床経験を無駄にしないためにも、これらのルールをしっかりと覚えておきましょう。
ゴールは専門医試験! 申請前に必ず確認すべき必須チェックリスト
数年間にわたる研修の集大成、いよいよ専門医試験の申請です。このプロセスは手続きが複雑で、期限も非常に厳格です。「うっかり」が許されないからこそ、申請を始める前に、ご自身がすべての要件を満たしているかを冷静に確認する時間を取りましょう。
- 継続4年以上の学会会員歴がありますか?
- 申請する年の時点で、継続して4年以上、日本消化器病学会の会員である必要があります 。
- 例えば、2025年の専門医新規申請では、「2022年12月31日以前」に入会した継続会員が対象です 。
- 注意点として、一度退会して再入会した場合、会員歴はリセットされ、再入会後からカウントし直しになるので気をつけてください 。
- 基本領域の専門医資格を持っていますか?
- 認定内科医、総合内科専門医、外科専門医、放射線科専門医、小児科専門医など、基本となる領域の専門医資格を保有していることが必須条件です 。
- 所定の臨床研修歴を完了していますか?
- 医師免許取得後、基本領域の研修を修了した上で、所定の年数の消化器臨床研修を終えている必要があります 。内科系の場合、内科研修修了後に3年以上の消化器臨床研修が求められます 。
- 指定された教育講演会に参加しましたか?
- 学会が主催する総会ポストグラデュエイトコースやJDDW教育講演など、指定された教育講演会への参加実績が求められます 。
- この条件は、e-Learningでの受講によっても満たすことが可能です 。
- J-OSLER-Gは「完了」状態ですか?
- 症例登録の量的・質的要件をすべて満たしていることはもちろんですが、最も重要なのは、登録したすべての症例が指導医によって承認済みであることです 。
- 最終的に、申請書類の一部としてJ-OSLER-Gのシステムから「症例登録数確認表(研修実績 進捗状況表)」を印刷して提出する必要があります 。
これらの項目を事前に、そして余裕を持って確認しておくことが、スムーズな申請への一番の近道です。直前期に慌てないよう、早めに準備を始めましょう。
【失敗しない申請スケジュール】最大の関門「指導医の承認」を乗り越える秘訣
専門医申請において、毎年多くの先生が直面する最大の関門、それは「指導医の承認が期限に間に合わない」という事態です 。どんなに研修を頑張っても、どんなに完璧に書類を準備しても、この承認がなければ、その年の申請は受理されません 。
この最大の関門を乗り越えるためには、計画的なスケジュール管理と、指導医の先生への丁寧なコミュニケーションが不可欠です。ここでは、失敗を避けるための具体的なタイムラインを提案します。
申請2〜3ヶ月前(12月〜1月):準備完了フェーズ
この時期は、申請開始と同時にスタートダッシュを切るための準備期間です。
- J-OSLER-Gでの症例登録と、それに対する指導医の承認をすべて完了させておきましょう 。
- 教育講演会の単位が、学会の会員マイページに正しく反映されているか確認します 。
- 【最重要】最終的な承認者となる指導医の先生に、「まもなく専門医申請の時期になりますので、後ほど承認のお願いをさせていただくかと存じます」と、事前に一言お伝えしておくのが賢明です 。
申請開始直後(2月上旬):自身のタスク完遂フェーズ
申請期間は例年2月1日から3月31日までと非常に厳格です 。自分のタスクは月の前半に終わらせる意識を持ちましょう。
- 申請が始まったら、すぐにオンライン申請を開始します 。
- 申請情報を提出し、速やかに審査料を納入します 。このアクションにより、指導医の先生へ承認依頼が自動で送信されます 。
申請期間中盤(2月中旬〜3月中旬):フォローアップフェーズ
ここからの期間の動きが、申請の成否を分けると言っても過言ではありません。
- 【これが一番大事です】指導医の先生に直接お会いするか、丁寧なメールで「先日はありがとうございました。申請を提出いたしましたので、先生のもとに承認依頼のメールが届いているかと存じます。お忙しいところ恐縮ですが、ご承認のほどよろしくお願いいたします」と、必ずフォローアップの連絡を入れましょう 。
- 自身のマイページで、申請ステータスが「申請中」から「承認」に変わったかを定期的に確認するのを忘れないでください 。
このタイムラインからわかるように、ご自身の作業は申請期間のできるだけ早い段階で終わらせ、残りの期間は指導医の承認を確実にするための「マネジメントとフォローアップ」に充てるべきです 。多忙を極める指導医の先生のスケジュールに起因する不測の事態を避けるため、これが最も効果的な戦略です。締切日当日に慌てる状況は、絶対に避けましょう 。
日々のJ-OSLER-G業務でつまずかないための実践マニュアル
J-OSLER-Gは日々の業務で使うものだからこそ、操作の細かな点でつまずいてしまうこともありますよね。ここでは、よくある疑問やトラブルとその対処法をまとめました。これを読めば、日々のJ-OSLER-G業務がもっとスムーズになるはずです。
利用開始とログインの注意点
- ログインできない?: J-OSLER-Gの利用開始には、まずご自身でユーザー登録を申請し、所属施設の研修統括責任者に承認してもらう必要があります 。承認が完了すると、登録したメールアドレスにログイン情報が届きます 。
- 担当指導医の登録を忘れずに: 初回ログイン後、症例登録をする前に、まずメニューからご自身の担当指導医を登録申請し、承認を得る必要があります 。このステップを終えないと、症例登録などの主要メニューが使えません 。
- パスワードロック: パスワードを5回連続で間違えると、アカウントが60分間ロックされてしまうので注意しましょう 。
症例の修正、どうすればいい?
一度登録した症例の修正は、思ったより手間がかかることがあります。指導医の先生に余計な手間をかけさせないためにも、評価を依頼する前のセルフチェックがとても大切です。
- 未承認の症例を修正したい場合: 症例指導医に「差戻し」をしてもらうよう依頼する必要があります 。「差戻し」されると、先生の側で再度編集が可能になります 。
- 承認済みの症例を修正したい場合: さらに手順が複雑になります。指導医が「承認取消」を行い、その後に「差戻し」を実行するという2段階の操作が必要です 。
- 症例の削除はできない: 一度評価を依頼した症例を、システムから完全に削除する機能はありません 。
病院を異動(ローテート)する時の手続き
研修で病院を異動する際は、必ず事前にシステム上で手続きを行う必要があります。これを忘れると、新しい病院での症例登録ができなくなってしまいます。
- 転出・転入申請: 異動が決まったら、未来の日付で「転出・転入」申請を行います 。この申請は、異動元と異動先の両施設の研修統括責任者による承認が必要です 。
- 担当指導医の変更: システムが異動日の夜間に所属を更新した後、先生ご自身で翌日以降に新しい所属先での「担当指導医変更」の申請を行う必要があります 。
【地味に困る】よくある技術的なトラブルと対策
- 動作がおかしい: 推奨されているブラウザ(Google Chrome, Firefox, Safariなど)を使いましょう 。推奨外のブラウザだと、セッションが頻繁に切れるなどの不具合が報告されています 。
- ボタンが押せない: ボタンなどが画面に隠れてしまう場合、PCの画面解像度が低い可能性があります。SXGA(1280×1024)以上の解像度が推奨されています 。
- 【最重要】入力内容が消えた!: 60分間操作がないと、自動的にログアウトされてしまいます 。特に考察などの長い文章を入力する際は、こまめに「一時保存」ボタンを押す習慣をつけ、作業内容が消えてしまう悲劇を防ぎましょう 。
まとめ:J-OSLER-Gの膨大な作業に、頼れるパートナーという選択肢を
ここまで、J-OSLER-Gの全体像から具体的な要件、そして専門医申請のスケジュールまで、網羅的に解説してきました。この道のりが、時に複雑で、計画的な行動を強く求められるものであることをご理解いただけたかと思います。
J-OSLER-Gを成功させる秘訣を改めてまとめると、
- 目標の早期把握: 120症例、58疾患群といった量的目標を常に意識し、計画的に症例を経験する。
- 指導医との連携: 承認プロセスが最大の関門であることを理解し、敬意をもった事前の相談と、丁寧なフォローアップを徹底する。
- 手続きの先読み: 病院の異動や休職など、特別な事情がある場合は、必ず事前に必要な書類や手続きを確認・準備しておく。
- システムの習熟: 「一時保存」を徹底するなど、システムの特性を理解して、不意のデータ消失などを防ぐ。
といった、戦略的な動きが重要になります。
しかし、これらの計画やコミュニケーションを完璧にこなしたとしても、多くの先生方の前には、膨大で時間のかかる「病歴要約の作成」という大きな壁が立ちはだかります。
「総合考察がうまく書けずに、手が止まってしまう…」 「指導医の先生から、何度も何度も修正の指示が入る…」 「カルテからコピーした検査値や処方薬の形式を整えるだけで、夜が更けていく…」
本来であれば、患者さんの診療や新しい知識の学習に使うべき貴重な時間が、書類作成というタスクに奪われていく現実に、心が折れそうになる瞬間もあるのではないでしょうか。
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- 差し戻しのストレスを軽減: システムがJ-OSLERの形式に準拠しているため、指導医の先生からの形式に関する修正指示を減らし、先生の精神的な負担を軽くします。
J-OSLERの要件達成は、先生のキャリアにとって非常に重要です。しかし、その過程で疲弊し、学ぶ意欲や臨床への情熱を失ってしまっては本末転倒です。
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